アニータ・ロディックの生涯・名言

ザ・ボディショップ創業者

イングランド1裕福になった女性

項目人物像データ
本名:アニータ・ロディック
特徴:ラヴ&ピース(ヒッピー)
得意科目:不明
出身大学:ニュートンパーク教育大学
大学の専攻科目:教育

アニータ・ロディックの生涯

幼少期の習慣

1942年10月23日、イングランドのサセックス州リトルハンプトンで4人兄弟の3番目の子供として生まれた。
両親は北米スタイルのレストランを経営していた。
アニータ・ロディックは幼い頃から母親のリサイクルの習慣を見て育った。
進学する際、有名なギルドホール音楽演劇学校からオファーがあったが断り、ニュートンバーク教育大学に進学する。

職と国を転々と

大学を卒業後、パリで新聞社(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン社)、イギリスで教師(英語と歴史)、ジュネーブで国連(国際連合国際労働機関ILO女性人権部門)と世界中で働き活躍した。
数々の仕事を経験したアニータ・ロディックはヒッピーになりアフリカ、極東、オーストラリアと世界中を旅した。
(※ヒッピー:自然への回帰を提唱する人。ベトナム戦争の反対運動を皮切りに若者たちの間で愛と平和(LOVE&PEACE)を訴える人がヒッピーと呼ばれた。ちょうどこの時代ビートルズによって世界中の若者に精神活動が広まったともいわれる。)

様々な転機

1970年、リトルハンプトンに落ち着き、友人(母親という説もある)の紹介でゴードン・ロディックと結婚し子供も授かった。
落ち着いてくると夫婦でホテルを開業し、続いてレストランも始めた。
一気に二つの事業を始めた夫婦は家庭生活に限界が来てレストランを売却することになる
夫はこの後、一人で冒険がしたいと言い、南アメリカからニューヨークまで馬で横断する旅に出かけていった。

ザ・ボディショップ誕生

一方、アニータ・ロディックは夫が旅に行っている間に何かビジネスができないものかと考え、娘二人と自然素材で作った化粧品を販売する事業を立ち上げた。
(夫は旅に出る前にホテルを担保に融資を受けるのを手伝ってくれた。)
世界中を旅してきた経験で女性が体を手入れする習慣を目の当たりにしたことと、倹約(リサイクル)という視点から、詰め替えればいいのに容器を捨てる人にもリサイクルしてほしいという思いが合致した結果だった。
こうして1976年3月27日、ボディショップ1号店が開店した。
資金もあまりなかったため、はじめはたった15品の製品で、製品ラベルは全て手書きだったが、この店は大繁盛した。
6ヵ月後には2号店を出店することにしたほどだった。
この2号店の出店は銀行が融資を渋ったため、地元の実業家イアン・マグリックという人物に出資を求めた。

1977年に夫のゴードン・ロディックが帰ってきたのだが、この頃にはボディショップは友人、家族総出で店舗数を増やすまでの大成功をおさめており、さらにイギリス国内から支店を出したいというオファーが殺到していた。
アニータとゴードンはすぐに夫婦でボディショップをフランチャイズ化できるように動いた。
フランチャイズの応募者としてはめずらしく女性の割合が高く、アニータ・ロディックは自ら面接してフランチャイジーと契約していった。

一夜にして億万長者へ

1984年4月にボディショップは株式を公開した。
株式は初日から急騰し、2号店の出資者イアン・マグリン、ロディック夫妻は一夜にして株長者になった。
その後も、ボディショップの勢いはとどまるところを知らず、1991年には店舗数が700を超え、2004年には1980店舗にまで拡大していった。
この頃には、商品数は400を超えるほどにまでなっていた。
ボディショップは広告を一切出さずに口コミだけでここまで広まったのだった。

様々な功労

1998年から、現場主義でやってきたアニータ・ロディックの手に収まりきらないほどに大きくなりすぎたボディショップを再編するために外部から経営者を招いて、自分はCEOの座を降りた。
彼女はイングランド1裕福な女性になり、ボディショップの仕事に割く時間は減ったものの、その後も児童福祉活動を積極的に行ったり、動物実験を行っている企業を倫理に反しているといって買収したりと活発に動いた。

2000年には自伝「ザ・ボディショップの、みんなが幸せになるビジネス。」も出版した。

2007年9月10日脳出血のため永い眠りについた。
(この年の2月C型肝炎にかかっていることもわかっている。さらに肝硬変も患っていた。)

ザ・ボディショップの配送トラックには「自分の存在は小さすぎて影響力などあるわけが無いと思う人は、蚊と一緒に寝てみたら?」とかかれている。

現在でもボディショップは世界中で展開されており、アニータ・ロディックの生誕日である10月23日を「アニータ・ロディック デー」と題して地域に根ざした活動を強化する日にしている。

アニータ・ロディックの名言

  • 「大丈夫かしら」「そんなこと無理よ」「私には向かないわ」なんて失敗したり、うんざりするほど自分に言い訳している時間が合ったら、とにかくやっちゃう。あきらめてしまう前に、まず行動を起こすこと、そうすればやっているうちに道が開けてくるはず。
  • 自分の存在は小さすぎて影響力などあるわけが無いと思う人は、蚊と一緒に寝てみたら?
  • 私の人生を駆り立ててきた原動力は何かと問われれば、私はいつでも、情熱だと答えます。私の強い信念は、ビジネスは楽しいものになり得るのであり、愛と善意の強い力で行えるものだということです。
  • 環境にやさしい化粧品であること
  • 他者に親切にしていると、あなたの周りに人が集まってくる。
  • それ(ビジネス)は、アイディアを持ち、状況を見極め、そう、競合相手とどんな違いがあるかを知り、そういった違いを世間に広めることです
  • 効果のある製品をつくること、がとにかく重要だ
  • 生産活動による影響を最低限に抑える、廃棄物をきれいに片付ける、利益をコミュニティに還元する…私たちは企業が考えも望みもしなかった方に進んでいる。企業はこれまで、そんなことは自分たちの仕事だとは考えていなかった。

アニータ・ロディックが書いた本

Ø BODY AND SOUL―ボディショップの挑戦
アニータ・ロディック自らの著書、第2弾!
「ビジネスを社会改革の力に」を理念にかかげ地球環境保護などの理想主義と企業経営の両立を目指す生き方が赤裸々に語られている258ページです。カラーも多く読みやすい!美しい心をもつ日本人女性の必読書!

Ø ザ・ボディショップの、みんなが幸せになるビジネス。
アニータ・ロディック自叙伝処女作!オトコには思いつかない、オンナの成功美学。
いい世の中を作るために多くの人に読んでほしい1冊。ビジネス書という固い枠から外れ、誰にでも読みやすいものになっています。



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