マイケル・デルの生涯・名言

デル・コンピュータ創業者

ダイレクト販売のプロ

項目人物像データ
本名:マイケル・ソール・デル
特徴:根っからの商売人
得意科目:マーケティング(?)
出身大学:テキサス大学
大学の専攻科目:医学(?)

マイケル・デルの生涯

12歳の仲介業者

1965年2月23日、テキサス州ヒューストンに生まれた。
家庭は裕福で父親は歯科矯正医、母親は株式仲買人であった。

マイケル・デルが12歳の時、切手集めが流行っていた。
この切手集めに目をつけたマイケル・デルは競売の業者に自前の切手カタログを送りったり、雑誌に広告を載せたりして、注文を受けてからその切手を探し、販売するというダイレクト販売を行った。この方法で2000ドルものお金を稼いでいる。

止まらぬ起業家スピリット

13歳のとき、アップル製のコンピュータを買ってもらい、15歳のとき好奇心から分解してみると、強化したコンポーネントを内蔵させてアップグレードさせて組み立てることができるところまで技術を磨くことができた。
この技術を使って、売られているコンピュータを買って分解しアップグレードして友人に販売するという手法でお金を稼ぎ出した。

16歳のとき、夏休みのアルバイトで新聞の新規購読者を勧誘するという営業を引き受ける。
この頃の、販売手法はリストに載っている一軒一軒の家に電話をかけ勧誘するというものが主流だったが、マイケル・デルは売り込み方を工夫した。
まず、地元の裁判所に行き結婚許可証を申請した人たちのリストを手に入れ、金融機関に行き住宅ローンを申し込んだ人たちのリストも集めた。
そうやって入手したリストの中の新婚家庭と新築の住宅を建てた人たちに集中的にメッセージを書いて送り、返事があった人にダイレクト販売するという手法を考え出した。
この方法で16歳にして18000ドルもの大金を稼いでいる。
この頃、自分の先生の収入よりもお金を稼いでいたマイケル・デルはコンピュータのアップグレードをして販売するというビジネスは大きなビジネスになると確信していた。

大学への進学

1983年、両親の医学部進学希望でテキサス大学オースティン校に進学。
学業に専念しろという両親の忠告を聞き入れることができず、大学に入ってからもコンピュータのアップグレード販売でお金を稼いだ。
翌年1984年に寮で1000ドルを元手にコンピュータ会社PC'sLimitedを設立。
会社への情熱は増す一方でついには大学を中退する。
マイケル・デルのダイレクト販売手法は益々磨きがかかり、在庫管理はほとんどコストがかからず、会社は4年でナスダックに株式公開するまでに成長した。
株式公開と同1988年に社名をデルコンピュータに変更もしている。

圧倒的なデル・コンピュータ

デルコンピュータは有名になり、その販売手法を真似するコンピュータ会社が次々と現れた。
しかし、それらの会社はデルコンピュータには全く太刀打ちできなかった。
マイケル・デルの経営はこれまでダイレクト販売で培ってきたマーケティング戦略、営業手法、顧客への接し方全てを完成させており、そう易々と見せ掛けだけでマネできるものではない域にまで達していたからだ。
(1999年には妻スーザンとマイケル&スーザン・デル基金を設立しており、母校のテキサス大学への寄付も行うほどの人柄もなかなか見せかけだけではマネできない要因だっただろう。)
インターネットが普及してきたおかげでダイレクト販売にも拍車がかかりデルコンピュータは顧客の期待に応えるためにサーバやネットワーク機器といった分野にも進出した。
2010年現在では世界中のコンピュータ業界で大きなシェアを獲得する大企業に発展している。

マイケル・デル名言集

  • 最近は、在庫を管理し、注文生産の体制がとれれば、デルのような経営が出来るという考えが流行している。確かにこれはパズルのピースではあるが、このほかにもピースはいろいろある。
  • PC業界で価値を生み出す手法を理解し、対象となるマーケットを見極め、明確なビジネスモデルに集中し、そして確実に実行する、という戦略を徹底したから(成功できたのだ)。
  • あら探しの好きな方、わがままな方、やっかいな質問をする方に申し上げます。ありがとうございます、これからもそのままで、よろしくご愛顧のほど。
  • 「すること」を決めるのは簡単だ。難しいのは「しないこと」を決めることだ。
  • 仕事が上手くいっても、10億分の1秒だけ祝って先に進むのだ。
  • 私の意思決定にはデータ重視のものと、直感重視のものがある。ただ、感情で決めることはない。最も単純なやり方が最も優れている場合が多い。
  • 「変化に対処する」という表現は「変化はたまに生じる厄介ごとで、それを処理したり封じ込めることが可能だ」という含みが感じられる。だが、実際にはそれは正しくない。変化の時代にチャンスを見出すカギは、変化そのものを心から受け入れることなのである。
  • 優れたアイデアをすべて自分で着想することなど誰にもできない。大切なのは、学習するスピードであり、優れたアイデアを実行する能力である。約束は控えめに、実行はたっぷり。
  • 非常に大きな市場機会に出会った場合、それに対処する道はただ一つ、「分割して攻略する」ことである。
  • 新しいデータを受け入れるのに時間がかかればかかるほど、その人は自分の感情に左右されているのである。
  • 型破りな発想をするためには、天才でなくても、ビジョンがなくてもいい。大卒である必要さえない。ただ、構想と夢を持っていればいいだけの話だ。
  • 個人にとっても組織にとっても、向上や改善に決して終わりはない。これこそが当社の勝利の文化である。自分が成功することが会社の成功をもたらすのであり、その逆ではない。うちの会社には下手な言い訳をする社員はいない。

マイケル・デル関連書籍


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