あなたは、いかなる問題もチャンスに変えることができる
問題点を探す
“やりたいこと”がパッと思いつかない人は“問題”を探してみるとよいでしょう。
人間は問題を解くことに快感を見出すことができる動物からです。
『そんなはずはない』―もしかするとあなたはそう思うかもしれません。
たしかに、学生時代、私にとっても問題集やテストといった響きはあまり心地よいものではありませんでした。
正確な暗記力が問われ、失敗は許されず、ミスを犯すとテストの点数がどんどん減点されていきます。そして先生も生徒もほとんどがテストを厄介ごとだと感じています。
これではまるで知らず知らずのうちに問題は不満のタネになるもの、避けるべきものだと教えこまれているようです。
このように学校では問題を歓迎するような教育を受けていないのが現状だと思います。
ピンチはチャンス
しかしながら社会に出ると“問題”は“チャンス”だと気づくときがくるはずです。
例えばFacebookの創業者マーク・ザッカーバーグは、学生時代に「好きな女の子がどの講義を受けているか知りたい」という友人の悩みを聞きコースマッチというサイトを立ち上げ学内の履修体系や恋愛に革命をもたらしました。
SONYの創業者盛田昭夫は、若者が移動中も手軽に音楽を聴きたがっていることを知りウォークマンを作り大成功しました。
音楽家は、みんなが共感するような歌を作り嫌な気持ちを払拭してくれます。
もし世界が完璧なものだったら今ある多くの創作物は生まれていなかったでしょう。
学校教育と実社会の違い
実は、学校を卒業し社会に出た後で「学生に戻れたら、どんなにいいだろう」と言う人が少なくありません。
それは彼らが、与えられた問題さえ解いていたら安心を獲得できたからだといわれています。
このように育った彼らの多くは、今目の前にある問題に気がつかなかったり気づいていても目を背けていたりして自ら喜びを遠ざけてしまっているのです。
学生時代、問題は出題されるものでした。しかしながら生きていくうえでは問題は自分で発見し解決していくものなのです。
もし今、あなたは人生の目標を見つけることができないのなら身近にある“問題”を探してみてはいかがでしょうか。
案外“問題”が“幸せ”を運んできてくれるかもしれません。
シルク・ドゥ・ソレイユ誕生秘話
1980年代、サーカス業界は衰退の一途をたどっていました。
安いチケット代しかとれないため収入はお土産などの物売りでまかなわなければなりませんでした。
さらに移動が大変な大きなテントを持ち運ばなければならないうえに動物虐待の汚名を着せられ、ピエロや音楽も毛嫌いされ…多くのサーカス団は苦しんでいたのでした。
そんな時代のなかカナダの大道芸人ギィ・ラリベルテという人物がサーカス団の創設を決めました。
彼は問題点に着目しました。
ピエロや動物の登場は一切なくし洗練された音楽をつかい高額なチケット代金はとれないものか考え抜いたのです。
こうしてシルク・ドゥ・ソレイユは誕生しました。
ご存知の通りシルク・ドゥ・ソレイユは世界中で脚光を浴び85億ドルを超える売り上げを記録し今も尚世界中に感動を振りまいてくれています。
問題の探し方
問題は何気ない日常にたくさん潜んでいます。
例えばテレビをつけると問題を耳にしない日はありません。
ニュースでは政治や経済など様々な問題が取り上げられています。
少子高齢化問題や環境問題のように“問題”とついているものはまさにあなたに突きつけられた課題の一つになりうるでしょう。
また、バラエティ番組のなかで芸能人が言い放った何気ない一言が実は私たちに深く関係した問題だったりします。
激太りや離婚、病気などスキャンダルは問題点のオンパレードです。
普段テレビをみない人は友達との何気ない会話を思い出してみてください。
ときには他人の悪口や批判を耳にすることもあると思います。
特に、何も目標が見出せないという人に限って人の問題点をあら探しするのが得意だったりします。
そこにはスポーツや恋愛、お金の悩みなどさまざまな問題が転がっているはずです。
その問題を解決することをあなたの目標にしてみるのもよいのではないでしょうか。
もしあなたが目標を発見する目標を掲げたことにより焦りを感じていたら、日頃から自分や他人の抱えている悩みに深く耳を傾けてみましょう。(意識的に聴くことで人間関係も良くなることが期待できます。)
何気ない日常生活のなかにあなたの目標は眠っていることもあるのです。
※目標設定にはどんなに時間がかかっても大丈夫です。