ランチョン・テクニック
説得力を上げる食事
食事をしながらの交渉は上手くいきやすいことがわかっています。
これをランチョン・テクニックといいます。
ご飯を口に入れた状態では発言が減り議論になりにくいことやリラックス効果がある、緊張感が抑えられるなど説得力を上げる理由は諸説ありますが特にアメリカの心理学者ジャニスの説「フィーリング・グッド」、つまり人間は食事をしているときそれだけで“快感”状態になり打ち解けやすくなるというのが有力です。
特に“噛む”行為は、脳の運動を活性化させるはたらきがあることもわかっておりイライラを引き起こす「β派」を抑える効果もあるといわれています。
ジャニスの実験とその効果
先のジャニスは次のような実験も行っています。
まず飲食をしながら評論を読むグループと何も食べずに評論を読むグループを分けて意見に差が出るかを検証しました。
すると食事をしながら評論を読んだグループの方が圧倒的に評論の意見に賛成することがわかったのでした。
このようなこともあり「パワーランチ」や「料亭政治」、「接待」など交渉・商談の席を設ける際に食事が振舞われるのでしょう。(※)
特に、某有名企業の社長などは、部下と親密になるために毎日違う部下と昼食をとるようにしているという事実もあります。
最近の若者に減っているといわれる「飲みニケーション」も実は大切なものなのかもしれません。
気の合う仲間とだけつるむのも楽しいですが人脈を広げ新しい発見をすることも人生を楽しむ秘訣です。
もし気になる人や謝りたい人がいるのなら食事をすると打ち解けやすいかもしれません。
ランチョン・テクニックを使ってみんなと仲良くなれるといいですね。
※食事を奢る行為には返報性の原理なども関わってきます。
返報性の原理(ルール)