コミットメントの力
コミットメントとは
コミットメントとは約束や義務、責務、決意表明などを指すカタカナ言葉です。
人は一度決めたことを一貫して遂行しようとする習性があります。
コミットメントは素晴らしい
コミットメントはあなたの人生の素晴らしいエネルギーになります。
なんと驚くべきことに、自動的にあなたの望む“場所”へ連れていってくれるのです。
例えば、盛大な結婚式をあげたカップルは式を挙げなかったカップルより離婚する確率がグッと低くなります。
例えば「夢を紙に書き出すと現実になる」という目標設定方法があります。
このように「私は必ず夢を叶えてみせる!」や「絶対成功してやる!」と決意表明することになるので意に反した行動をとると脳が不快に感じるようになるのです。
一見、非科学的な方法のように感じるかもしれませんが、実は自動的に夢を叶える合理的な方法なのです。
嘘だと思ったら今すぐにでも仲の良い友達3人に電話して「私は今日からダイエットをはじめます!特に今晩に限っては絶対晩御飯を食べません」と宣言してみてください。晩御飯を食べることになったとしても心のどこかにわだかまりが残るはずです。
このように決意表明(コミットメント)をするといつの間にか目標に近づく行動をとろうとする習性が人間には備わっているのです。
コミットメントすることでこんな恐ろしいこともある
ただし、この素晴らしいコミットメントの力は負の要素も持ち合わせています。
コミットメントしたばっかりに必要のないモノを買わされるハメになることがあるからです。
社会心理学者フリードマンとフレイザーの二人がカリフォルニアで行った実験を聞いてください。
二人は、戸別訪問をして『安全運転をしよう』と書かれた大きな看板を家の前に立てさせてくれと頼んでまわるとどれだけの人が承諾してくれるかを調査しました。
するとグループAではほとんどの人が拒否しました。(承諾率17%)
しかしグループBでは76%もの人が承諾してくれたのです。
グループAの家には突然訪問して「看板を立てさせてほしい」とだけお願いしました。
グループBがグループAと違ったのは、看板の要請をする2週間前に「ボランティアに協力してほしい」と言い、『安全運転するドライバーになろう』と書かれた小さなシールを配布して貼ってもらっていたのでした。
だからグループBの人たちは自分は安全運転を推進している人間だという自覚が高くなり看板の要請に対してOKをしてしまったのです。
もし私がグループBの家の人だったら、まさか2週間後に『安全運転』の看板を立てる要請があるなんて思いもよらないことでしょう。
こうして自分の手で『安全運転するドライバーになろう』というシールを張り、コミットメントしてしまったことで一貫して安全運転を呼びかける健全な人間にならなければいけないと感じてしまう状況になってしまうのです。
私たちはコミットメントの力を理解し上手く利用する必要があります。
あなたが営業マンなら、お客様の満足度をあげるためにお客様のコミットメントを理解することでWIN-WINの関係を築くことができるでしょう。
消費者の立場からすると悪徳業者から意味不明な署名運動に参加したり約束事を取り付けられないように気をつけなければいけません。
状況に応じて上手くコミットメントの力を利用することで人生を豊かなものに変えていきましょう。
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