成功するフランチャイズの見分け方

独立起業をする前にフランチャイズのビジネスモデルから学ぶ

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フランチャイズビジネスとBクワドラント

世界規模のビジネス

Bクワドラントとして起業を志すならば必ずやフランチャイズのビジネスモデルについて学ぶべきでしょう。

なぜならSクワドラントとBクワドラントの違いは「誰にでも再現可能なシステム」を持っているかどうかだからです。

ここでまず理解しておくべき言葉の定義についておさらいしておきましょう。

Sクワドラントとは、創業者自らが仕事上の歯車となりあくせく働くスモールビジネスの起業家のことをいいます。

それに対してBクワドラントとは、不労所得、つまり自分自身が職場にいて働かなくてもお金を稼ぐことができる仕組みを作り上げたビッグビジネスオーナーと呼ばれる起業家のことをいいます。

SクワドラントとBクワドラントには時間的な違いが生じることになります。特にSクワドラントの中小企業の社長は自分の時間的限界を感じて企業の成長に伸び悩む人が多いといわれています。

そしてフランチャイズとは、ロイヤリティーを支払うという条件で商品の代理販売や商標の使用権、営業ノウハウなどを受けて事業を行う形態をいいます。実績のある“本部”が一定の仕組みを供給し“加盟店”がそれを利用することで相互関係が成り立っています。例えば、セブンイレブンやマクドナルド、ダスキンなど“FCチェーン店”と呼ばれるいくつかのお店をイメージするとわかりやすいと思います。これらのチェーン店はどれもフランチャイズによって規模を広げている企業になります。

Bクワドラントになり経済的自由を手に入れる方法の一つとして金持ち父さんシリーズの著者ロバート・キヨサキ氏は“フランチャイズを買う”ことをあげています。

しかしながら「フランチャイズ」で起業してもSクワドラントになってしまう可能性もあるので注意が必要です。

フランチャイジーの落とし穴

セブンイレブン

フランチャイズの代表的なビジネスモデルの一つ、「コンビニ」を例にとって考えてみましょう。

世の中には多角化して市場規模を広げるコンビニと一つの店舗運営で手一杯のコンビニがあります。

前者のコンビニではオーナーを見かけることがないのに対し、後者のコンビニでは同じ苗字の名札をつけた店員がレジ打ちを行っているのが目立ちます。(ほぼバイトだけで運営がなりたっている場合と主に家族で切り盛りしている場合が見受けられるという意味です。)

私の住む地域にはたくさんのコンビニがありますが、数年に一度閉店するコンビニが出てきます。そのコンビニが閉店した理由を調べてみると「利益は出ていたけれど経営に疲れたから」というものがいくつもあります。

“コンビニ”という同じ業態のフランチャイズビジネスでもBクワドラントになれるものとなれないものがあるのです。

2種類のフランチャイズモデル

マクドナルド

実は、フランチャイズという言葉は2種類の意味を含んでいます。

歴史的に見てもフランチャイズという言葉にはマクドナルドの発展前と発展後で大きな違いがあるのです。

マクドナルド以前のフランチャイズは「商号フランチャイズ」と呼ばれるビジネスモデルです。

例えばコカ・コーラなどの名だたる企業がこの商号フランチャイズを行っていました。

商号フランチャイズとは、社名を名乗ったりロゴを使用したり知名度の高い商品を代理販売したりする権利を買い取ることによりビジネスを展開するビジネスモデルです。

これにより個人経営の店でも大手企業の持つブランド力(信頼)を利用することができます。

それに対して、マクドナルド以後登場したフランチャイズは「業務方式フランチャイズ」と呼ばれるビジネスモデルを形成しています。

業務方式フランチャイズとは、業務を完全にマニュアル化しどの店舗でも同じサービスを再現することができるビジネスモデルです。

例えばマクドナルドは、お客さんのデータの収拾方法からハンバーガーの作り方、接客方法、制服の形、そしてそれらを利用した経営方法などなど会社を経営していく上で“誰がやっても再現性の高いビジネスモデル全体をパッケージ化”しています。たた単に社名や商品の販売権だけを委託しているフランチャイズではないのです。

これにより多角化する容易さと成功する確率を高めることができるようになったのです。1983年、新規参入企業の倒産率が50%だったのに対して業務方式フランチャイズの成功率は97%という驚くべき起業成功率を実現させています。

ビジネスをテレビゲームに例えるならば「商号フランチャイズ」はソフトウェアのみの販売商品で「業務方式フランチャイズ」はソフトウェアだけでなくハードウェアと攻略本もまとめて販売しているお買い得商品といえるでしょう。

もしフランチャイズ権を買ってビジネスを始めるつもりならばあなたは業務方式フランチャイズのビジネスモデルを選ぶべきでしょう。

ちなみにマクドナルドが起こしたこのフランチャイズの革命のことをターンキー革命といいます。(ターンキー革命は、学校では習いませんがビジネスの世界では有名な話です。)マクドナルド兄弟のハンバーガー店を業務方式フランチャイズに変えたレイ・クロックについて

フランチャイズのビジネスモデルを利用するメリットを理解する

それではフランチャイジー(加盟者)がフランチャイズのパッケージ化されたビジネスモデルを利用するメリットをまとめておきましょう。

1.すでに確立されている顧客との“信頼関係”を得ることができる

フランチャイズを利用して起業した場合、全国的に既に確立されているブランドイメージをあなたも引き継ぐことができます。

島根県に初めてスターバックスができたときのニュースをご覧になったことがあるでしょうか?

実はスターバックスが始めて島根県にOPENしたとき、開店前から想像を絶するほどのお客さんの長蛇の列ができたのです。

“スターバックス”という名前にはそれだけの集客力があるのです。

個人商店の場合、最も難しいのは新規顧客を獲得しリピーターに育てていくこだといわれています。

もしあなたがどんなに美味しい珈琲を入れることができたとしても喫茶店を開業して初日からこれほどまでのお客さんを呼び込むことは難しいでしょう。(おそらく莫大な広告費を投じても難しいでしょう。)



2.成功例のある既存のビジネスモデルを使うことができるのでスピーディーな開業が可能

独立してお店を開業するためには出店に関する様々な業務が伴います。

土地や建物、商品、家具、レジ、棚…必要な物はすべて自分で0から手配しなければいけません。

しかしながらフランチャイズの場合、すでに試行錯誤を繰り返しきちんと利益を上げることができると実証された体系が整っています。本部と契約するだけでほぼ全ての道具を手配できるのです。

これにより失敗経験を大幅にカットできるためコスト的にも低コストで土俵に立つことができます。

不況と騒がれる昨今でも、個人での独立成功率が25%であるのに対してフランチャイズを利用しての起業成功率は70%と高い数値を示しています。(丸山忠、著「それでもフランチャイズを選びなさい」調べ)

5年以内に90%の企業が倒産していく時代にフランチャイズビジネスはとてつもない結果を残しているのです。これらの理由から投資家や銀行からの資金融資も受けやすいといえるでしょう。



3.本部から成功するための徹底した指導を受けることができる

フランチャイジーは、本部から経営に関する手厚いサポートを受けることができます。

自分が運営している店舗だけでなく全国の加盟店のデータを活用することができるのです。

例えばセブンイレブンの場合、本部からの指導員が地域に密着したマーケティングを行ってくれアドバイスまでしてくれます。これにより仕入れ商品の選定や在庫管理などの戦略も立てやすくなるのです。

さらに、会計や法律といった個人経営ではないがしろにされがちな分野も体系立てられているので専門的な知識がなくてもやりくりできるこでしょう。



ここまででフランチャイズで開業することのメリットを理解することができたら、さらに、優良なフランチャイズを見分ける基準を知っておく必要が出てきます。

メリットを理解しただけではBクワドラントとして成功できるフランチャイズを見分けることができないからです。下記の項目を参考にしながらどのようなフランチャイズのビジネスモデルがBクワドラントとして成功できるのか考えてみてください。

Bクワドラントになるためにはどのようなフランチャイズを選ぶべきか

1.言葉

フランチャイズのお店ではそれぞれ独特な言葉が使用されます。

例えばマクドナルドに行くと、どこの店舗の店員も全く同じ掛け声で出迎えてくれるようになっていることに気がつくと思います。実は、その言葉がお店の向かうべき方向性を示しています。

元気よく挨拶をする店もあれば、しっとりとした挨拶で丁寧な出迎えをする店もあります。質問を投げかけてくる店もあれば積極的な会話を控える店もあります。

商品の販売手法に違いがあるのです。

その店のあり方を正しく認識することができる言葉が発せられていない会社は信頼を失うことにもなりかねません。

あなたの思い描くお店に近いフランチャイズを探しましょう。


2.数字

フランチャイズに限らず成功する人は必ず数字を重視しています。そしてフランチャイズは、個人で管理することの難しいデータの数値化を簡単にしてくれます。

なぜなら様々な加盟店の購買状況を本部が一括で管理した上でそれぞれの店の長所短所を調査してくれるからです。

販売を主体とした会社なら成約率はどれくらいなのか?初期費用、運営費用はどれくらいなのか?開業初年度の投資収益率はどれくらいなのか?地域ごとにどれくらいの差があるものなのか?など様々な数字を調べてみてください。

もし数字の管理を行ってくれそうにないフランチャイズを始めてしまったら企業の成長を実現していくことが難しくなります。情報を数値化し管理することができないのならフランチャイズを買う意味がないのです。

これらの数字を見逃すと一生お金の苦労をともなうことにもなりかねません。


3.シンボル

フランチャイズ店のもつシンボルが持つパワーは偉大です。

お客さまはシンボルを見てある種の特別な信頼を実感しているからです。

あなたもきっとどこの店舗にも同じユニフォームを着た従業員がいると安心することでしょう。
駐車場におなじみのロゴマークがあるとパッと何のお店なのかイメージすることができ入店に躊躇することがなくなるはずです。

これからあなた自身が有名にしていかなければならないのか既にイメージが確立されたビジネスなのか見分け、どちらが起業に適しているのか認識した上で開業するべきでしょう。


4.焦点

フランチャイズビジネスに限らず成功を収めるために必要な要素が“焦点”になります。

焦点が合っていないとビジネスは成長しません。

あなたがこれからやろうとしていることは何の役に立っているのか?どこに向かっているのか?いったい誰の役に立つのか?調べてみてください。

どんなに素晴らしいと思えても焦点があっていないビジネスには未来がありません。

どんな企業にしても目指すべき目標をもって起業するべきなのです。


5.あなたの性格

最後に最も重要なポイントがあります。それは「あなたが買おうとしているフランチャイズは本当にあなたに合うものなのか?」ということです。

夢や希望がないとビジネスは方向性を失ってしまいます。目標達成のためのベクトル

あなた自身に興味が持てないビジネスはいくら儲かる可能性が高い分野であっても発展させることが難しいでしょう。

あなたを慕ってくれる部下を育てることも難しくなります。

既存のビジネスモデルを購入する場合、ある程度は目をつぶらなければいけないところもあります。そこで、もしどうしてもあなたが受け入れられないものを導入してしまったら拒否反応がおきビジネスを嫌いになってしまうかもしれないのです。

きっとあなたも大嫌いな人と結婚しようとは思わないでしょう。

それと同じでこれから長くつき合って行くビジネスに受け入れられないポイントがあるのなら辞めておいたほうがよいのです。

就職活動に臨むときよりも必死に自己分析をしてあなたの性格にピッタリ合うビジネスをはじめるようにしましょう。

幼い頃の夢も叶えられる?

カフェの外観

幸いにも今の時代、フランチャイズのビジネスモデルを利用して幼い頃に思い描いた夢を実現することも可能です。

現在フランチャイズのビジネスモデルには、飲食店から車屋、本屋、塾、レンタルDVD店に至るまで多種多様な業種があるからです。

  • カフェを開きたい
  • 自動車関係の仕事がしたい
  • スポーツジムを運営したい
  • 幼稚園を開きたいetc…

ただお金持ちになろうという視点だけでなく、できる限り好きなことに近いことを仕事にすることは可能なのです。

フランチャイズビジネスについて実際に調べる

もし、あなたがこれからBクワドラントの起業家になりたいと思っているのならさまざまなフランチャイズの資料を集め、よく比較しビジネスモデルについて学ぶ必要があります。

フランチャイズの比較サイトがあるので資料請求したり講習会に参加したりしてみてください。

ちなみに私は大学時代セブンイレブンやマクドナルドなどのビジネスモデルについて学びました。

成功率の高いところ失敗率の高いところ…様々なフランチャイズのビジネスモデルから素晴らしい“システム”について学びましょう。

フランチャイズについて学ぶ

[※] 私は必ずしもフランチャイズで起業するべきだと言っているわけではありません。

フランチャイズにまつわる名言

  • 結局のところ、フランチャイジーにとって一番大事なのは、すでに確立されたビジネスシステムに焦点を合わせることだ。このビジネスシステムの中には、顧客に対してどんな言葉を使うか、業績を上げるためにどんな数字を使うか、最大限の成功を達成するためにどんなシンボルを使うかといったことも含まれている。フランチャイズ権を買う最大の理由は、フランチャイザーが既にそのビジネスシステムを使って成功の実績をあげていることだ。――ケリー・リッチー(フランチャイズ・コントロール・システム社)
  • システムとは、相互に作用するモノ、行動、アイデア、情報の集合体である――マイケル・E・ガーバー(起業の神様とも呼ばれる「E-Myth」の著者


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