日常生活に潜む“契約”の落とし穴

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契約についての問題

本を読む家族

私たちの身の回りには“契約”が溢れています。

WEB上のサービスを利用する際のアカウント作成や旅行ツアーへの参加、携帯電話の使用、お部屋の賃貸、物販の購入、就職…そこにはとんでもない罠が仕掛けられていることもしばしばあります。

しかしながら学校の一般的な教育過程では“契約の仕方”を習う授業はありません。

あなたは、ほとんどの契約は法令よりも優先されてしまうことを知っていますか?

契約に違反したときには支払いを請求されたり損害賠償を求められたり、契約を強制的に解除されたりすることを知っていますか?

契約書はアメリカではビジネスの根幹を決める最重要ツールとされている事実を知っていますか?

難解な専門用語で組み立てられた長文をすべて理解するのは非常に面倒くさい作業ですが、契約書の重要性を認識しておきましょう。

今まで「同意する」を何度クリックしたことがありますか?

インターネット関連のボタン

例えば、2012年ごろ、オンラインゲームの課金コンテンツを有料だと知らずに子供が利用し何十万円ものお金が請求されていた事件が全国で発生しニュースでも問題視されました。

結局のところあまりに被害者が多かったため、紛らわしい課金コンテンツを販売している各社に消費者庁が景品表示法違反に当たるので辞めるよう警告しましたが、もしあなたがこのような被害に遭ったとして、それが契約上何の問題もなかったとしたら、嘆いても嘆ききれないお金を支払うことになってしまいかねません。

これは他人事ではないのです。

インターネットが普及した現代では、FacebookやYoutube、Twitterなど様々なコンテンツを利用する際に利用規約への同意を求められるケースが増えています。

あなたも「みんなやっているからたぶん大丈夫だろう」といって規約に目を通さずに『同意する』をクリックしていませんか?

これらの利用規約をよく読んでみると、想像している以上に恐ろしいことが書かれていることがあります。(例えば、金銭が関係する事項はもちろんのこと、個人情報の取り扱いなどに関してもよく読んでおくべきだと思います。)

仕事を始めたら特に気をつけよう!

契約書のサインを求めるビジネスマン

特に、仕事関係の契約ごとが増える社会人になったら契約書のサインには気をつけなければいけません。

契約書にサインするということはリスクを負うことに同意したのと同等の意味があるからです。

仕事上の契約や保険契約など実際に面と向かって人とのやり取りをする場合、不満な点が一つでもあれば必ず交渉することも怠らないようにしましょう。

下手をするとあなた側の持つ権利が完全に失われてしまうかもしれません。

例えば、ハリウッドの映画会社メジャーとの契約によりウォルト・ディズニーは最初に作ったオズワルドというキャラクターの著作権を完全に失ってしまった事実があります。おかげでディズニーは多くのお金を稼ぎ損ねてしまいました。その後、その教訓を活かしミッキー・マウスの著作権をしっかりと確保することにより現在知られるようなコンテンツ王国を作り上げることに成功したのです。

きっとあなたも仕事を始めたら取引先との契約ごとも経験することになると思います。

面倒だと感じるかもしれませんが、その一手間を惜しんだばっかりに痛い目を見る可能性があることをキモに銘じて、文書に納得し合えるよう努めましょう。

「仮契約」に気をつけろ!

なかでも仕事をしていると「本契約の前の仮契約だ」という人がいますが、これを安易に信じてはいけません。

文書にサインするということは法的な効力を持ってしまうという意味になってしまうからです。

法律上“仮契約”や“本契約”というものは本来ありません。

もし「仮契約だから場の流れにまかせておこう」などと、サインや捺印をしてしまったら、何か重大な事件が発覚しても後の祭りになってしまいます。

「NO」という勇気を持とう!

契約を交わすとき、理解できない一文があり、それが不満の種になりかねないと少しでも感じたら、「NO」という勇気を持ちましょう。

契約を見送ることは、別に悪いことではありません。

契約に同意する(条件を差し出す)ときはお互いに代価として何を手に入れたいのかを意識するべきといえるでしょう。

もし目的が明確になっていないのであれば、安易に契約をしてしまうのは避けるべきです。

特に、上記で例に挙げたような“インターネット上での契約”の場合、交渉することもできない一方的な規約を提示されることになります。

そんななか、恥の文化が根強い上に連帯感も強い日本人は「みんなやっているから…」と言ってつい同意してしまいがちです。

私たちは“契約書”にうとい国民だといわれている現状も認識した上で、契約書には必ず目を通す習慣を身につけていきましょう。



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